北國新聞 11月26日号に掲載

mugenan2006-12-01

禅の精神 厳かお点前
大徳寺住職招き、お茶会

加賀市山中温泉下谷町にある県指定文化財の無限庵で二十五日、秋の茶会「奥の細道 紅葉をたずねて」がひらかれた。千利休ゆかりの京都・大徳寺瑞峯院の前田昌道住職が茶の湯の心を説いて、参加者をもてなした。
 無限庵庭園内にある茶室では、前田住職が席主を努めて点前を披露した。
 黒楽茶碗や古備前の水指などの貴重な茶道具を使用。和菓子の口直しにと、瑞峯院自家製の大徳寺納豆を添える粋な計らいもあった。
 心配りの行き届いた茶会が進む中で住職は、しばし説法。「姿勢が整えば、呼吸が整う。呼吸が整えば心が、心が整えば顔も整います」。茶の湯の根底を支える禅の精神を静かに説いた。
 参加者らは、盛り迎えた紅葉を味わいながら茶の湯の世界に思いをめぐらせた。